不動産投資において、新築RC一棟マンションは高い資産価値を誇りますが、その分物件価格も高額になり、投資としての難易度も上がります。
株式会社フェイスネットワークは、東京都の城南3区(世田谷区、目黒区、渋谷区)に特化し、新築一棟RCマンションの企画・開発から管理までをワンストップで手掛ける上場デベロッパーです。同社は好立地にハイクラスな物件を建築しており、ファミリー向けの長屋タイプの物件では家賃が150万円を超えるなど、都心一等地のタワマン高層階に匹敵する強気な家賃設定がされている点も特徴です。
本記事では、年間家賃収入2000万円(手取り)を運用する実務家(おおや)の視点から、フェイスネットワークのユニークな事業構造と、金利上昇局面におけるハイクラス新築RC投資のシビアな現実を客観的に解説します。
フェイスネットワークの特徴と独自の「FULNESS」構想
同社の事業には、一般的なデベロッパーとは異なる明確な独自性と強みがあります。
1. 城南3区特化と強力な仕入れネットワーク
フェイスネットワークは、世田谷区、目黒区、渋谷区という都心屈指の人気エリア(城南3区)を中核ドメインとしています。代表の蜂谷氏は世田谷信用金庫の出身であり、この地域密着型金融機関でのキャリアが、地主の動向把握や優良な開発用地の仕入れにおいて圧倒的な競争優位性をもたらしています。
2. 「FULNESS(フルネス)」構想によるハイクラスな空間設計
同社は、単なる投資用利回り商品ではなく、「無意識のリカバリー」を支援する空間設計に資本を投下しています。フラッグシップモデルである「THE GRANDUO(ザ・グランデュオ)」シリーズでは、以下のような見えない価値への徹底した投資が行われています。
- リラックス状態をサポートする特殊技術をコーティングした壁や天井
- 全館の蛇口から浄水が供給されるシステムの導入
- スマートバスマットを通じた無意識の体組成データ蓄積
このような独自のコンセプトにより、高い賃料負担能力を持つエグゼクティブ層から指名買い(借り)されるブランドを確立しつつあります。
3. サブリースに依存しない自信の管理体制
不動産マネジメント事業において、同社は原則として「家賃・滞納保証(サブリース)」を行わず、純粋な入居募集と管理業務に特化しています。サブリースは将来的な家賃減額などで投資家とトラブルになりやすい性質を持ちますが、同社がこれに依存しないのは、自社物件の客付け能力と城南3区の根強い賃貸需要に対する絶対的な自信の表れと言えます。
【株式会社フェイスネットワーク 会社概要】
| 項目 | 内容 |
| 会社名 | 株式会社フェイスネットワーク |
| 市場 | 東証スタンダード(証券コード:3489) |
| 設立 | 2001年10月2日 |
| 代表者 | 代表取締役社長 蜂谷 二郎 |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷三丁目2番1号 |
金利上昇局面における新築RC一棟のシビアな収支リスク
フェイスネットワークが提供する自社ブランド物件は、主に3億円台を中心とし、2億円から5億円程度の価格帯で取引されています。他にはない資産性が評価されている一方で、これほど高額な物件に投資する上で必ず算定すべきリスクが存在します。
1. 借入額の大きさと金利上昇の直撃
物件価格が高額になるということは、必然的に金融機関からの借入額(ローン)も数億円規模に膨らみます。
金利上昇局面において、借入額が大きい物件ほど金利上昇による返済額の増加幅は大きくなります。わずか0.5%の金利上昇でも、数億円の借入であれば毎月のキャッシュフローに甚大な影響を及ぼします。同社の顧客層は潤沢な自己資金を持つ富裕層やハイクラス層に限定されているため、手元資金でリスクを吸収できるかもしれませんが、ギリギリの収支でフルローンを組むような投資スタイルには全く向かないジャンルです。
2. 新築プレミアム剥落による利回り低下リスク
都内の新築RC物件は、土地評価額に対して建物を目一杯に建築する設計が多く、物件価格が高くなるため、初期の利回りはどうしても低く抑えられます。
さらに、新築時の家賃(新築プレミアム)は、最初の入居者が退去した時点で通常の相場家賃へと下落する可能性が高く、想定していた利回りがさらに低下するリスクを事業計画に織り込んでおく必要があります。

同社の物件の中でも希少性が高いGranduoのような物件は新築プレミアムという発想が通用しないかもしれません。
その一棟投資は大丈夫?見落としやすい4つのリスク
一棟物件への投資を検討するにあたり、投資家が見落としがちな特有のリスクが存在します。物件を評価する際は、以下の4つのポイントがクリアできているか必ずチェックしてください。
1. 利回りだけでなく「空室リスク」を直視する
業者が提示する利回りの多くは、満室を想定した「表面利回り」です。城南3区のような一等地であれば需要は底堅いですが、高価格帯の家賃設定であるため、一度退去が出ると次のハイクラスな入居者が決まるまでの空室期間が長引く可能性があります。目先の利回りだけでなく、その家賃帯の正確な賃貸需要を把握することが重要です。
2. 修繕積立金を無視したシミュレーションは信用しない
一棟物件は将来的に多額の費用がかかる大規模修繕が必要になるため、毎月一定額を積み立てておくのが一般的です。新築であっても、不動産業者が示すキャッシュフローの中に修繕積立金が入っていない場合は、過度に収支を良く見せようとしていると考えられます。
3. 新築でも「将来の修繕計画」が命
新築であっても、10年後、20年後にどの箇所にどれくらいの修繕費がかかるのか、初期の段階で現実的な計画が練られているかの確認が必須です。とくにフェイスネットワークのように特殊な設備(浄水システムや特殊コーティングなど)を導入している場合、将来の維持・更新コストが通常のアパートより高くつく可能性があります。
4. エリアごとの「現実的なAD(広告料)」と隠れたコストを把握する
入居者募集を管理会社に依頼する際、家賃とは別に「AD(広告費)」が発生することがあります。城南エリアであっても、競合と差別化して早期に客付けするためには相応のコストがかかる前提でシミュレーションを組む必要があります。
物件の競争力が高いのは事実ですが、ターゲットはかなり狭いため、実質的には都心のタワマンなどがライバル物件になるかもしれません。
不動産投資は「目的」に合わせて物件種別を選ぶ
不動産投資市場には、フェイスネットワークのような「新築RC一棟開発」のほかに、「中古一棟の買取リノベーション」を展開する企業も存在します。両者は求めるリスク・リターンが対極にあります。
新築一棟RCマンション(目的:長期の資産保全とブランド価値)
- 【特徴とリスク】 フェイスネットワークが提供するモデルです。都心一等地の新築であるため、資産価値の下落リスクが低く、長期的な資産保全に向いています。しかし、物件価格が数億円と極めて高額であり、初期の利回りは低くなります。金利上昇のダメージを抑えるための多額の自己資金(頭金3割程度など)と、高い与信力が必須となる、まさに超富裕層向けの王道戦略です。
中古リノベ一棟マンション(目的:高い初期利回りと短期インカム)
- 【特徴とリスク】 中古物件をリノベーションすることで新築より高い表面利回りを追求し、初期のキャッシュフローを得やすいのが特徴です。一方で、建物の躯体の老朽化による将来の修繕リスクや、長期的な出口(売却)の難易度は投資家自身が負うことになります。
株式会社フェイスネットワークでの投資に向いている人・向いていない人
向いている人の条件
- 物件価格の3割程度の自己資金を投入でき、数億円規模の融資を引き出せる高い属性(医師や上場企業役員など)を持つ富裕層
- 目先の高い利回り(キャッシュフロー)よりも、城南3区における長期的な「資産保全」やブランド価値を重視する人
- 金利上昇リスクを理解し、借入額が大きくなっても本業のキャッシュで余裕を持って返済に耐えられる経済的体力がある人
見送るべき人の条件
- 自己資金が少なく、ギリギリのフルローンでの購入を前提としている人
- 毎月のキャッシュフロー(高い実質利回り)を最優先で求めている人
- 投資額が億単位になることへの心理的・財務的なボラティリティ(変動)に耐えられない人
まとめ
株式会社フェイスネットワークは、城南3区に特化し、「FULNESS」という独自の健康・リカバリー価値を付加したハイクラスな新築RCマンションを供給するユニークなデベロッパーです。
サブリースに頼らない管理体制や、入居者の満足度を高めることで物件価値を維持する戦略は、非常に評価できるポイントです。
しかし、物件価格が数億円規模になる新築RC投資は、借入額が大きくなる分、金利上昇によるキャッシュフローへの悪影響がダイレクトに直撃します。同社の顧客層のようなハイクラスな方であれば手元資金でカバーできるかもしれませんが、決して万人が手を出せる投資ではありません。
おおやの視点
フェイスネットワークが建築するような、長屋タイプで家賃が100万円を超える物件というのは、不動産としての強烈な個性と資産性を持っています。似たような事業展開をしている業者は少なく、富裕層の資産防衛としては非常に面白い選択肢です。
しかし、数億円のローンを組む一棟投資は、銀行の審査が「物件の収益力」以上に「あなた自身の属性(高い給与や自己資金)」を頼りにしていることを忘れてはいけません。
もし、数億円の借入による金利上昇リスクを懸念し、より安全で流動性の高い賃貸経営を求めるのであれば、いきなり超高額な新築一棟にフルベットするのではなく、圧倒的な賃貸需要で長期的な資産価値が保たれる「都心の区分マンション」もフラットに比較検討の土俵に乗せるべきです。
私自身、一棟投資と区分投資の両方を経験してきましたので、どちらのメリット・デメリットも熟知しています。すでにフェイスネットワークで物件を検討しているなら、客観的に評価することも可能です。ご自身の財務状況と目的に応じて、今は一棟を狙うべきか、それとも区分から堅実に始めるべきか。投資の「正しい順番」を知りたい方や迷っている方は、ぜひLINEで気軽に相談してください。一切のポジショントークなしで、客観的な戦略アドバイスを行いますよ。


一棟アパートやRCマンションをメインに投資。
サラリーマン時代に不動産投資を開始し、家賃収入50万円/月を達成し独立。
独立後、不労収入を増やすべく不動産会社や金融機関を開拓し、不動産投資の拡大に成功。
一棟アパートやRCマンションをメインにしていますが、メリットあれば区分、別荘やタワマンも所有しています。
一棟アパートから始めるべきか、区分マンションか始めるべきか、不動産投資に興味がある方はどちらの相談にも乗れると思います。相談したい方はLINEで連絡くださいね。
不動産投資に大切なことは勉強ではなく、「順番と速度」です。
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