アズ企画設計の評判は?悪評の有無と、買う前に確認すべき5つのチェックポイント

本記事ではアズ企画設計について取り上げます。

株式会社アズ企画設計は東証スタンダード上場(3490)、創業35年、財務も公開されています。詐欺的な業者ではなく、都心の中古収益不動産をリノベーションとリーシングで再生し、満室にしてから投資家へ販売する、ごく標準的なバリューアップ再販業者です。

ただし、「まともな会社かどうか」と「その物件を買って成功するかどうか」は、まったく別の問題です。

上場企業から買っても失敗する人はいますし、無名の業者から買って成功する人もいます。分けるのは会社の看板ではなく、物件を見る目です。

本稿では、まず同社の実態を整理したうえで、再販業者から一棟を買う際に必ず確認すべき5つのポイントを提示します。この5点は同社に限らず、どの業者から買う場合にも通用します。

おおや@管理人

一棟アパートやRCマンションをメインに投資。

  • 年間家賃収入:約2000万円(手取り)
  • 金融資産:2億円(有価証券・現金含む)
  • 一棟マンション:4棟
  • 一棟アパート:4棟
  • 区分マンション:20室

サラリーマン時代に不動産投資を開始し、家賃収入50万円/月を達成し独立。
独立後、不労収入を増やすべく不動産会社や金融機関を開拓し、不動産投資の拡大に成功。
一棟アパートやRCマンションをメインにしていますが、メリットあれば区分、別荘やタワマンも所有しています。

一棟アパートから始めるべきか、区分マンションか始めるべきか、不動産投資に興味がある方はどちらの相談にも乗れると思います。相談したい方はLINEで連絡くださいね。

不動産投資に大切なことは勉強ではなく、「順番と速度」です。
おおやの詳細はこちら

アズ企画設計の会社概要について

項目内容
会社名株式会社アズ企画設計
設立1989年(平成元年)4月
代表取締役松本 俊人
資本金784,050,376円(2026年7月3日現在)
東京本社東京都千代田区丸の内一丁目6番2号 新丸の内センタービルディング17階
本店埼玉県川口市戸塚二丁目12番20号
上場市場東京証券取引所 スタンダード市場(証券コード3490)
決算期2月末日
事業内容不動産販売事業/不動産賃貸事業/不動産管理事業
宅地建物取引業国土交通大臣(3)第8764号
賃貸住宅管理業国土交通大臣(02)第003170号
一般建設業埼玉県知事(般-5)第58196号
不動産特定共同事業金融庁長官・国土交通大臣 第104号
第二種金融商品取引業関東財務局長(金商)第3225号
加盟団体日本賃貸住宅管理協会/全国住宅産業協会/全日本不動産協会/第二種金融商品取引業協会/不動産特定共同事業者協議会

アズ企画設計の取扱エリアについて

同社のエリアは三層で構成されています。

  • 第一層:都心5区(千代田・港・中央・新宿・渋谷)
  • 第二層:上野・浅草
  • 第三層:埼玉を含む1都3県

都心5区はビルなどの超高額物件が中心、上野・浅草、東京以外はアパートが視野に入ってくるエリアといえます。

好立地物件は利回りが低い反面、資産性が高く、資産保全需要があります。富裕層や法人などが次の買い手として想定しやすく、流動性も高いといえます。一方、東京の郊外や東京外の一棟アパート物件は利回りが高い反面、資産保全の側面が弱くなり、次の買い手は見つかりにくくなります。特に木造一棟などは老朽化が進むことで手放しづらくなります。

同社は一棟物件の中でも性格が正反対のエリアを幅広くカバーしているといえますね。

先に結論|買う前に確認すべき5つのチェックポイント

詳細は後述しますが、忙しい方のために先に並べます。

1. その「満室」は本物か

リノベ済み・満室で売られる物件は、業者が埋めた満室です。フリーレントやADを厚く出して埋めた場合、契約賃料は高くても実質収入は下がり、次の更新で維持できません。各室の契約開始時期と募集条件を確認してください。

おおや

入居者入れ替えの際に、スムーズに次の入居者が決まるかどうか、という視点が重要です。

2. そのエリアのAD相場を知っているか

広告料はエリアで大きく変わります。一棟は戸数分だけ退去が発生します。 AD・原状回復費・空室期間の逸失家賃を合算すると、1回の入れ替えでその部屋の年間家賃の数割が消えます。表面利回りには一切現れません。

おおや

エリアによっては、ADが家賃の数ヶ月分に及ぶ場合もあります。地方の物件は表面利回りが高く見えてもこうした見えないコストが嵩み、結局お金が残らない場合も。

3. シミュレーションに修繕積立が入っているか

業者提示の収支表の多くは、満室想定でAD・原状回復・大規模修繕を計上していません。資材費と人件費が高騰している現在、将来の修繕費は過去の相場では収まりません。

大規模修繕の費用はインフレとともに上がっていることも考慮に入れて、余裕を持った資金計画が重要です。

4. イールドギャップと流動性は足りているか

実質利回りと借入金利の差が投資家の取り分です。政策金利が上昇する局面で、低利回り物件はこの差が急速に痩せます。 同時に、売却時に買い手がつくエリアかどうかも確認が必要です。

5. インフレに乗れるエリアか

金利が上がる局面では、賃料も上がるエリアでなければ収支は悪化する一方です。賃料が横ばい・下落しているエリアの物件は、金利上昇分をどこからも回収できません。

逆に、家賃さえ上げられれば利回りは改善するため、相対的に借入コストは下がります。インフレ局面、金利上昇局面ではこの意識が重要です。

以下、それぞれを詳しく説明します。

アズ企画設計とはどんな会社か

アズ企画設計は、東証スタンダード上場(証券コード3490)、本社は埼玉県川口市、資本金1億6,900万円、決算期は2月末日。代表取締役社長執行役員は松本俊人氏で、創業35年目を迎えます。連結売上の93%を不動産販売事業が占めます。

ビジネスモデルは、 収益改善が必要な中古不動産を取得し、リノベーションとリーシングで満室稼働にしてから投資家に販売する。概ね半年で取得から販売まで完結する回転の早さを強みとしています。

扱うのは区分や戸建ではなく、賃貸用の一棟マンションやビルです。顧客層としては1億円から10億円程度を購入する大家・資産家層が挙げられてきましたが、同社は現在、案件の大型化を成長戦略として掲げています。 仕入担当者の求人には5億円から20億円程度という記載があり、営業戦略にも「取扱不動産の価格帯の向上」が示されています。

個人が届く価格帯の物件を扱う会社として見るのであれば、その前提が今後も続くとは限りません。 問い合わせの際は、まず現在の取扱価格帯を率直にお尋ねください。

悪評はあるのか|検索して出てくる口コミの正体

社名で検索すると口コミは出てきますが、そのほとんどは転職・就職系サイトの社員口コミです。物件を購入した投資家の声は、ほぼ見当たりません。 顧客の絶対数が少なく、購入金額を実名で公開する投資家もいないからでしょう。

一方で同社は上場企業ですから決算から色々と紐解ける部分もあります。

2026年2月期は売上高135億4,300万円(前期比9.0%増)に対し、営業利益7億7,400万円(同20.6%減)、経常利益4億6,800万円(同36.8%減)。営業利益率は6%台と、決して分厚くはありません。

注目すべきは営業利益20.6%減に対し経常利益36.8%減という差です。この開きは支払利息を中心とした金融コストの増加によるもので、金利上昇が業者の利益を直接削っていることを示します。販売用不動産の在庫は82億9,300万円と過去最高水準にあります。

在庫を借入で抱えるモデルである以上、業者には回転を早めたい構造的な動機があります。 これは買い手にとって交渉余地を意味します。ただし同時に、仕入価格が下がらなければ販売価格に転嫁されるため、投資家に渡る利回りが薄くなる可能性も意味します。

おおや

決算情報をみることで、交渉の緒も見えていますね。

チェックポイント1|その「満室」は本物か

ここから、冒頭に挙げた5点を掘り下げます。

同社の物件はリノベーション済み・満室稼働の状態で販売されます。最初から満室ですと投資家としても安心です。賃貸借契約が揃っていれば金融機関の評価が上がり、融資が付きやすい。想定家賃ではなく実績で収支を判断できる。一棟が初めての方や、空室リスクを避けたい方にとって、合理的な選択肢です。

しかし、満室にすること自体は、条件次第で可能です。

フリーレントを長く付ける。ADを厚く出す。初期費用をゼロにする。こうした条件で埋めれば、契約上の賃料は高くても、実質的な収入は下がります。 そして次の更新や入れ替えのタイミングで、その賃料が維持できる保証はありません。

確認すべきは以下です。

  • 各室の賃貸借契約の開始時期(直近で一斉に埋まっていないか)
  • 契約時のフリーレント・ADなどの募集条件
  • 周辺同種物件の募集賃料との比較

満室であることは、賃料が適正であることを保証しません

チェックポイント2|そのエリアのAD相場を知っているか

AD(広告料)は、入居を決めた仲介会社にオーナーが払う費用です。仲介手数料とは別に、募集のたびに出ていく実費です。

相場は全国一律ではありません。 人の動きが多く決まりやすい都心部は低め、郊外はそれより高くなる傾向があり、閑散期には相場自体が上がります。相場を下回れば、そもそも紹介してもらえません。

そして一棟では、戸数の分だけ退去が発生します。 区分1戸なら数年に一度のイベントですが、8戸なら頻度は8倍です。

1戸の入れ替えで発生するのは、AD・原状回復費・空室期間の逸失家賃の3つ。合算すると、その部屋の年間家賃のうち相当割合が、たった1回の入れ替えで消えます。 そしてこれらは表面利回りに一切現れません。

つまり短期での入居者入れ替えが続く物件は、満室でも赤字に転落しうるということです。

チェックポイント3|シミュレーションに修繕積立が入っているか

業者から提示される収支シミュレーションを、そのまま信じてはいけません。

多くの提案書は、満室想定で作られています。 そして先ほど述べたAD、原状回復費、さらには将来の大規模修繕費が計上されていないことが珍しくありません。

必ずこう尋ねてください。

「ADと原状回復費、修繕積立は、この収支表に計上されていますか」

計上されていなければ、それは実現しない数字です。

修繕費は、過去の相場では収まりません

さらに重要な点があります。資材費と人件費が高騰しています。

竣工から10年後、15年後に提示される大規模修繕の見積もりが、購入時のシミュレーションで想定していた金額を大きく上回る可能性は、現在の物価環境下では決して低くありません。

リノベーション済み物件であっても、改装されたのは表層であって、屋上防水、外壁、給排水管、エレベーターといった大物の更新時期は変わりません。

確認すべきは、リノベーションの範囲と、次に大きな修繕が必要になる時期です。 「きれいになっている」ことと「当面修繕が不要」であることは、まったく別です。

チェックポイント4|イールドギャップと流動性は足りているか

イールドギャップとは「実質利回り − 借入金利」です。 この差が投資家の取り分になります。

本稿では「何%以上なら安全」という基準は示しません。求められる水準そのものが局面によって動くからです。金利が下がり続ける局面では薄いギャップでも時間が味方をしましたが、上昇局面では逆に働きます。修繕費も上昇している以上、確保すべき厚みは以前より増していると考えるべきでしょう。

おおや

都心一棟は資産保全の側面が強く、地方一棟はキャッシュフローの側面が強いです。目的によって求められるイールドギャップも変わってきます。目的に合わせて柔軟に物件選定を進めましょう。

チェックポイント5|インフレに乗れるエリアか

最後に、現在の局面で最も重要な視点です。

政策金利が上昇するということは、借入コストが上がるということです。これに対抗する手段は限られています。繰上返済、固定金利への切り替え、そしてもう一つが賃料の上昇余地です。

インフレ局面では家賃も上昇しうるのですが、家賃は即座には動きません。契約更新や入居者入れ替えのタイミングでしか改定できず、反映は数年遅れます。

だからこそ、「そもそも賃料が上がる余地のあるエリアか」が物件選定の段階で問われます。

賃料が横ばい、あるいは下落傾向のエリアで買えば、金利は上がり修繕費も上がるのに家賃だけは上がらないという、最悪の組み合わせが完成します。

見るべきは、過去数年の賃料推移と、人口・世帯数の動態です。

忙しいサラリーマン向きであり、プロ向きの業者ではない

アズ企画設計は、中古物件を仕入れリフォーム・リノベーションを施して価値を上げて売る、買取再販事業を展開しています。

投資家は安定して回る物件を購入できるというメリットがある一方、物件価値の引き上げによって出た差益を業者に支払っている形になります。

不動産のプロ・セミプロの方の場合、購入後に価値を上げる余地がないため、同社の物件は向いていないかもしれません。

ただ、今後の価値の上昇余地が全くない、というわけではありません。現在のインフレ局面においては家賃の引き上げの可能性も十分にあります。時間を味方につけて資産価値を上げていけるという意味では、高所得サラリーマンの資産形成に向いていると考えることもできますね。

まとめ|会社は問題ない。問題は物件と価格

アズ企画設計はまともな会社かどうか。 東証スタンダード上場、創業35年、財務は公開され、決算説明も継続的に行われています。投資家からの悪評も見当たりません。会社そのものを疑う理由はほとんどありません。

では、ここから買えば成功するのか。 それは会社ではなく、物件と価格で決まります。

満室で買えることは良いことです。融資が付きやすく、収支が読め、管理まで任せられる。

そして本稿で挙げた5点――満室の質、ADの相場、修繕積立の計上、イールドギャップと流動性、インフレに乗れるエリアか――これらは、どの業者から買う場合にも共通する物差しです。

同社から購入する場合においてもしっかりと慎重に検討してくださいね。もし迷いや悩みがあればLINEで相談にのってますよ。

こんなことで迷っていませんか

  • 提案されている物件の利回りは適正か
  • 金利上昇局面で買っても大丈夫か
  • 出口戦略は見えているか
  • 法人化を検討すべきか
  • 土地建物の按分は適正か。不自然な割合に設定されていないか

昨今の不動産市況は流動的であり、同じ物件でも、購入される方の財務状況によって買うべきかどうかの答えは変わります。

一棟を主軸に、資産形成を進めてきた身として、ご相談いただければLINEまたはメールでアドバイスも可能です。

一棟を検討される際に本当に難しいのは、物件そのものより、どの物件を、どの金融機関で、どの順番で組むかという設計です。判断に迷われた際は、お気軽にお声がけください。

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