不動産投資において、検討中の企業がどのような集客手法を取り、提案されるスキーム(節税やサブリースなど)にどのような構造的リスクが潜んでいるのかを事前に検証することは非常に重要です。
FANTAS technology(ファンタステクノロジー)株式会社は、AIを活用した不動産査定やクラウドファンディング事業、そして投資用ワンルームマンションの販売・管理を手掛ける不動産テック企業です。
本記事では、一棟投資と区分投資の両方を実践する実務家(おおや)の視点から、同社に関する「怪しい」といった検索キーワードの背景や、節税セミナー「funtas study」の実態を客観的に解説します。あわせて、ワンルーム投資における「節税」の本質的なリスクと、投資を成功に導くための「融資の順番」「物件を見極める選球眼」についてお伝えします。
検索サジェスト「怪しい」の理由は「ポイントサイトと高額特典」での集客
インターネットで同社について検索すると、「ファンタステクノロジー 怪しい」という関連キーワード(検索サジェスト)が表示されます。この理由として明白なのが、同社が主催するマネーセミナー「funtas study(ファンタススタディ)」の集客手法です。
同社は、ポイントサイトを経由してセミナーに申し込んだり、面談を実施したりした参加者に対して、「数万円分のポイント」や「Amazonギフト券」を付与するキャンペーンを頻繁に行っています。
「無料のセミナーに参加するだけで高額な見返りがもらえるなんて、お金をばら撒いていて怪しい(詐欺ではないか)」と疑問に思う人が多いのは当然の心理です。
結論から言えば、これは不動産業界における「見込み客の獲得コスト(広告費)」であり、ビジネスモデルとしては成立しているため詐欺ではありません。
「節税」を入り口にするワンルーム投資の致命的な矛盾
「funtas study」などのセミナーでは、主に高年収層をターゲットに「節税」を訴求軸として不動産投資へ誘導するケースが多いと推察されますが、このアプローチには構造的な矛盾が潜んでいます。
不動産投資で節税(所得税や住民税の還付)ができるのは、減価償却費などの「経費」が家賃収入を上回り、帳簿上で「赤字」になった場合のみです。
ワンルームマンションで大きな節税効果を得ようとすると、どうしても「築年数が進んだ(減価償却期間が短い)中古物件」を選ぶ必要があります。逆に、築浅や新築の物件を購入した場合、減価償却費が少なく、年数とともに金利の支払い割合も減っていき帳簿が黒字化。家賃収入によって帳簿が「黒字」になる恐れがあります。黒字になれば当然「増税」となります。
要は、節税効果を最大化するには、築古物件を高金利ローンで購入することになってしまい、本来の資産形成の目的とずれてしまうのです。
不動産投資の本来の目的は「資産形成」です。「節税(赤字)」を続けるために敢えて資産性の低い築古物件を購入するのは、王道と言えるのでしょうか。個人的には疑問です。
サブリースに対する注意喚起に見る「誠実な一面」
ファンタステクノロジーの情報発信には、実務家として高く評価できる「誠実な一面」も存在します。
多くの不動産会社が自社の利益のためにサブリース(家賃保証)のメリットばかりを強調する中、同社の自社サイトでは以下のように明確な注意喚起を行っています。
サブリースの魅力はなんといっても「マンション経営に関するさまざまな手間が省けること」です。(中略)
ただし、サブリース契約の場合、途中で解約できないことが多いため、契約する際には注意が必要です。管理会社も、契約期間満了までの自社の収益を考えて物件を扱っているため、途中解約する場合は違約金が発生することがほとんどです。
このように、サブリースの「途中解約の難しさ」や「違約金のリスク」を自ら明言している点は非常に良心的です。また、自社のnoteにおいても、集金代行契約のオーナー向けに「賃貸募集契約にかかる費用」を分かりやすく情報発信しており、不動産テック企業として透明性の高い運営を目指す姿勢がうかがえます。
賃貸管理におけるトラブル投稿
情報発信の姿勢は評価できるものの、実際の賃貸管理(入居者側・オーナー側)においては、看過できない口コミが散見されます。
- 入居中の設備トラブルと対応の悪さ: 「夏場にエアコンが壊れたが代替の手配もなく、逆ギレのような態度をとられた」「入居当日からシックハウス症候群になったが、派遣された作業員が『鼻がきかないタイプ』と言い出し、自費での除去を求められた」
- オーナーへの不誠実な対応: 「売却を考え現状の家賃等の情報提供を求めたが、『いくらで売るつもりなのか』と独りよがりな質問をされ、情報提供を拒否された」
事実確認は取れませんが、気になる内容が並んでいます。
ただ「逆ギレされた」や「シックハウス症候群」はあくまで投稿者の主観や自己申告なので、管理会社が批判されるべきかどうかは分かりかねます。また、家賃の情報提供に関してはおそらくサブリース契約をされているオーナーの方だとは思いますが、正直サブリース契約を締結してしまった以上、甘んじて受け入れるしかないと思いますね。。
一棟投資も実践する大家が解説する「区分投資」の真のメリット
同社の活動に対して色々と論評してまいりましたが、投資対象としての「区分マンション」自体が悪いわけではありません。一棟投資も実践する立場から、両者の構造的な違いを解説します。
- 一棟収益物件: 毎月のキャッシュフロー(手残り)は出やすい一方で、投資総額(価格)が高く、立地が郊外や駅から遠いなど「微妙」なケースが多くなります。
- 区分マンション: 毎月のキャッシュフローは赤字(手出し)になることが多い一方で、都心の駅近など「立地が極めて良い」場所に、比較的安い価格帯でアプローチできます。
一見すると、キャッシュフローが出る一棟こそが不動産投資の理想形と考えられがちですが、区分投資の真のメリットは「含み益が生まれること」と「高い賃貸需要による流動性の高さ」にあります。
区分マンションは毎月の手出しがあったとしても、入居者が支払う家賃によって着実にローンの残債が減少し、純資産が積み上がっていきます。好立地であれば賃貸需要が途切れることはなく、いざとなれば市場での流動性が高いためスムーズに売却できます。この「残債の減り」と「売却価格」のバランスの仕組みを理解できれば、中期間で数百万円単位の利益を出すことが可能です。
一棟投資はすでに大きな資産を築いた人が行う「資産運用」であり、区分投資はこれから資産を築いていく人が行う「資産形成」という立ち位置になります。
不動産投資は「融資の順番」という戦略がすべて
資産形成において区分マンションは非常に有効ですが、最も注意すべきは「投資の順番(融資戦略)」です。
個人の年収に対して、金融機関から引ける融資の総額(与信枠)には上限があります。将来的に「一棟アパートを買って事業を拡大したい」と考えている人が、先にワンルームマンションを無計画にフルローンで複数購入してしまうと、与信枠を使い切ってしまい、本命の一棟物件の融資が引けなくなるケースが多発しています。
逆もまた然りで、まだ資産形成期にもかかわらず、高年収サラリーマンが節税目的の割高な一棟投資を始めてしまい、ローンで毎月のキャッシュフローがパツパツになってしまう事例もあります。
販売業者は「自社の物件を売ること」が目的であるため、あなたの長期的な融資の順番など考慮してくれません。最悪の場合「区分を買っても一棟の融資に影響はありません」と事実と異なる説明を受けるリスクすらあります。
まとめ:業者や担当者、保証システムではなく、「物件」そのものを見極める
ファンタステクノロジーは、サブリースの注意喚起やアプリの利便性など評価すべき点を持つ企業ですが、ポイントサイトを利用した集客手法や、節税という営業パッケージ、そして実際の管理対応には、投資家自身が冷静にリスクを判断する必要があります。
そして最終的に最も重要なのは、「物件そのもの」の価値です。
アマギフの特典や、節税効果、手厚く見える保証システム、あるいは担当者の人懐っこさといった属人的・付加的な要素は、数十年続く不動産投資においては無意味です。築年数、設備、立地、そして価格。これらを総合的に評価し、本当に利益を生む物件を購入すべきです。この「物件を見極めること」こそが、投資家にとって唯一最大の仕事と言えます。
おおやの視点
不動産投資は、業者に勧められたものを買うのではなく、「自分の目的に合わせて戦略を練る」ことがすべてです。区分マンションの手堅い資産形成力は本物ですが、人によっては融資の観点から「買う順番」を間違えると、最終的な目標に到達できなくなります。あなたの年収や目的に応じて、今は手堅く区分を買うべきか、それとも最初から一棟を狙うべきか。投資の「正しい順番」を知りたい方や、今提案されている物件に見落としがないか不安な方は、LINEで連絡をください。一切のポジショントークなしで、フラットに戦略と物件の相談に乗りますよ。



一棟アパートやRCマンションをメインに投資。
サラリーマン時代に不動産投資を開始し、家賃収入50万円/月を達成し独立。
独立後、不労収入を増やすべく不動産会社や金融機関を開拓し、不動産投資の拡大に成功。
一棟アパートやRCマンションをメインにしていますが、メリットあれば区分、別荘やタワマンも所有しています。
一棟アパートから始めるべきか、区分マンションか始めるべきか、不動産投資に興味がある方はどちらの相談にも乗れると思います。相談したい方はLINEで連絡くださいね。
不動産投資に大切なことは勉強ではなく、「順番と速度」です。
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