不動産投資において、検討中の企業がどのようなビジネスモデルを展開し、どのような管理体制を構築しているのかを事前に検証することは非常に重要です。
株式会社MAI(Meldia Asset Investment Co.,Ltd.)は、住まいや暮らしに関わる幅広い事業を展開するメルディアグループの一社です。関東エリアを中心とした新築アパート分譲事業や不動産流動化(バリューアップ)事業をワンストップで提供しています。
本記事では、年間家賃収入2000万円(手取り)を運用する実務家(おおや)の視点から、株式会社MAIの基本情報や事業の特徴を整理し、口コミから見える賃貸管理の実態と、現在の不動産市況を踏まえた「新築一棟投資」の検討ポイントを客観的に解説します。
株式会社MAIの基本情報と特徴
株式会社MAIは、1993年に創業された東京都新宿区の不動産会社です。2018年に三栄建築設計のアセットインベスト事業部から分社化され、現在の体制となりました。
1. 一都三県を中心とした新築アパート分譲事業
東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県を対象に、新築アパート分譲事業を行っています。土地の取得から企画・設計・施工、販売までをグループ内で完結させる体制が特徴です。提供する物件は2〜3階建ての木造アパートが中心で、駅徒歩圏内の土地を厳選し、劣化対策等級3を取得するなど、長期利用を見据えた設計が行われています。
2. グループ連携による不動産開発・流動化事業
メルディアグループが保有する専門性やネットワークを活かし、アパートだけでなくホテル、商業施設などの不動産開発も手掛けています。また不動産流動化事業として、全国主要都市で収益性が見込める中古物件を取得し、バリューアップ(資産価値向上)を行った上で投資家へ供給する事業も展開しています。
3. 自社による賃貸管理体制
2021年から賃貸管理事業をスタートし、入居者募集から家賃回収、修繕、退去時の原状回復までを自社でカバーするとしています。物件の販売から購入後の運用まで、ワンストップでのサポートを掲げています。
株式会社MAIの口コミ・評判
インターネット上に寄せられている、株式会社MAI(およびその管理物件)に関する口コミの傾向を客観的に整理します。
🟢 良い口コミの傾向
- 一部の支店や特定のトラブル対応時において、「丁寧に対応してもらった」「スピーディーに対応して助かった」といった声が確認できます。また、物件自体は綺麗であるという評価も見受けられます。
🔴 悪い口コミの傾向(管理体制への指摘)
口コミの大部分を占めているのが、入居者・退去者・近隣住民からの賃貸管理に関する指摘です。
- 管理・トラブル対応の放置
隣人の騒音問題などに相談しても「警察に言ってほしい」と実質的に放置されるケースや、共用部設備などの設備管理への不満が複数見受けられます。 - 金銭・事務手続きの不備
退去後にも関わらず翌月の家賃が引き落とされる、過払い分の返金が遅れる、指定した口座とは別の口座(保証人の口座等)に勝手に振り込まれるなど、経理や事務処理におけるミスが指摘されています。 - 担当者の対応姿勢
「折り返し連絡すると言われたが一度もかかってこない」「問い合わせのメールを無視される」「電話口での言葉遣いや態度に不満を感じた」など、基本的なコミュニケーションの欠如を指摘する声が集中しています。 - 近隣住民からの苦情
アパート建築時の対応や、入居者・業者の路上駐車、トラブルによる頻繁な警察の出動などにより、近隣住民から治安や管理の杜撰さに対する苦情が寄せられているケースも確認できます。
いずれも口コミの内容は事実である確証はありません。特に怒りに任せたような投稿がいくつか見受けられるため、ある程度誇張や勘違いも含まれている可能性も十分にあります。
ただ、こういった口コミがあること自体が入居募集にネガティブな影響を及ぼす可能性があるため、管理会社を別会社に変更することも視野に検討した方が良いかもしれません。
おおやの視点
不動産投資において、賃貸管理(プロパティマネジメント)の質は、事業のキャッシュフローに直結する生命線です。これほどまでに設備不良の放置や連絡の不備、退去時のトラブルに関する口コミが多い点は、一度冷静に検討した方が良いかもしれません。特に一棟アパートは入居者募集の広告費が経営に重くのしかかる傾向がありますので、少しでも入居を阻害する要因は少ない方が良いですからね。
現在の市況における「新築一棟アパート投資」の本質的なリスク算定
株式会社MAIのような企業で物件購入を検討する場合でも、現在の市況と一棟投資というビジネスモデル自体が内包するリスクを理解しておく必要があります。
1. 物件価格と家賃の歪みと「家賃引き上げ」を見極める選球眼
現在、資材価格や人件費の高騰により、物件の取得コストは高い水準にあります。一方で、家賃相場の上昇は物件価格の上昇に完全には追いついていません。この歪みにより、相場通りにフルローンに近い形で新築一棟を購入すると、初期の利回りが低くなり、毎月の手残りが少ない状態からのスタートとなります。
だからこそ、今後は「物件のポテンシャルを見抜き、適切な運用や設備投資によって将来的に家賃を引き上げられる物件かどうか」を見極める選球眼が、一棟投資の成否を分ける極めて重要な要素となります。
2. 木造一棟特有の「流動性(出口)」リスク
木造アパートは法定耐用年数が22年と短いため、築年数が経過した後に売却しようとした際、次の買い手が金融機関から長期のローンを引きにくくなる特性があります。ローンが引けない物件は市場での流動性が下がり、いざという時に「ローンの残債を完済できる金額で売却(現金化)できない」というリスクが存在します。購入の段階から、長期的な出口戦略を立てておく必要があります。
3. 「節税効果×サブリース」を強調する営業手法への注意
新築アパート投資において、投資家に対して「減価償却による節税効果」と「サブリース(一括借り上げ)による安定収入」をセットで提案するケースが多く見られます。
一見すると手間なく節税と安定したキャッシュフローを得られる仕組みに見えますが、サブリース契約は業者側から賃料の減額請求や契約解除が可能なケースが多く、完全な安心材料にはなりません。
また節税効果についても、物件を売却する際には譲渡税が発生します。高年収の方であれば所得税率と譲渡税率の差分が実質的な節税効果となりますが、最終的な売却時にローンの残債を完済できる金額で売れるかどうかの保証はないため、手元の資金をすべて自由に使って良いわけではありません。節税や家賃保証といった付加価値に目を奪われず、物件本来の収益力を見極めることが重要です。
不動産投資は「目的」に合わせて物件種別を選ぶ
不動産投資を始めるにあたり、新築・中古の一棟物件を選択するか、都心の区分マンション等を選択するかは、投資目的と自己資金の状況によって分かれます。
一棟収益物件(目的:資産保全と事業規模の拡大)
- 【メリット】 土地の持ち分が大きく、リノベーション等のバリューアップや修繕のタイミングをオーナー自身の裁量で決定できます。複数戸を所有するため、区分と違って一部屋の退去で収入がゼロになるリスクを分散でき、賃貸経営は安定しやすい傾向があります。
- 【リスク】 取得コストの上昇による利回りの低下や、出口(売却時)における流動性の低さを考慮した緻密な資金計算が必要です。大規模修繕費用を自身で準備するため、資金管理に高い計画性が求められます。また、表面利回りには空室率が加味されていませんので、前述のような管理会社の質を含め、現実的な稼働率によるシミュレーションが重要です。
都心の区分マンション(目的:手間の軽減と手堅い資産形成)
- 【メリット】 都心の安定した賃貸需要を背景に、長期間の空室リスクを抑えられます。建物の修繕は管理組合が主導して計画的に行うため、個人で突発的な大規模修繕費を負担する可能性は低くなります。市場での流動性(売りやすさ)にも優れています。
- 【リスク】 購入価格が高いため毎月のキャッシュフローは大きく出にくく、時間をかけて残債を減らし、純資産を形成していく中長期的な視点が必要です。
株式会社MAIでの一棟投資に向いている人・向いていない人
向いている人の条件
- 物件価格に対して十分な自己資金(頭金)を投入し、借入比率を下げて低利回りでも安全に事業を回せる経済的体力がある方
- 自社の管理体制に依存せず、必要に応じて外部の優秀な管理会社へ変更するなど、自ら運用努力を行い経営に取り組める方
- すでに十分な資産を形成できており、資産運用により安定したキャッシュフローを得たい方
見送るべき人の条件
- 自己資金にゆとりがなく、フルローンで購入した上で、毎月のキャッシュフローに大きく余裕を持たせたい方
- 「管理会社がすべてやってくれる」と思考を止め、賃貸管理の質を客観的に評価・変更する認識が薄い方
- 売却時の残債リスクや譲渡税を逆算せず、目先の「節税」だけを目的にしている方
まとめ
株式会社MAIは、関東エリアを中心とした新築アパートの分譲や不動産開発をワンストップで手掛ける企業です。
一方で、インターネット上の口コミを見る限り、同社の賃貸管理業務に関する入居者等からの口コミが多く、依頼する前に事実確認を行なっておく必要があります。不動産投資は物件を買って終わりではなく、その後の管理運用で利益が確定します。同社で物件を購入する場合でも、管理体制の実態を投資家自身が客観的に評価し、最善を尽くす必要があるでしょう。
おおやの視点
不動産投資は「自分のお金(純資産)をいかに安全に増やすか」という事業です。一棟投資はまとまった自己資金があり、運用のボラティリティや管理会社の選定といった経営判断に耐えられる経済的・精神的な体力が必要です。
もし、あなたが現役世代のサラリーマンで、これから手間なく資産形成を進めていきたいと考えているなら、管理組合が建物を守ってくれる区分マンションの方が手堅い印象です。
私自身、一棟投資と区分投資の両方を経験してきましたので、一棟でも区分でもフラットに相談に乗れますよ。もし迷ったり気になることがあれば、気軽に私に聞いてくださいね。



一棟アパートやRCマンションをメインに投資。
サラリーマン時代に不動産投資を開始し、家賃収入50万円/月を達成し独立。
独立後、不労収入を増やすべく不動産会社や金融機関を開拓し、不動産投資の拡大に成功。
一棟アパートやRCマンションをメインにしていますが、メリットあれば区分、別荘やタワマンも所有しています。
一棟アパートから始めるべきか、区分マンションか始めるべきか、不動産投資に興味がある方はどちらの相談にも乗れると思います。相談したい方はLINEで連絡くださいね。
不動産投資に大切なことは勉強ではなく、「順番と速度」です。
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