「湘南で一棟を持ちたいのですが、どの会社に相談すればいいでしょうか」
海が近く、都心へも通える。湘南エリアは、賃貸経営の対象として根強い人気があります。そして湘南で投資用不動産を探すと、必ず名前が挙がるのが株式会社湘南ユーミーまちづくりコンソーシアムです。
最初に結論を申し上げます。
悪評らしい悪評は見当たりません。 同社は湘南で50年以上の歴史を持つユーミーらいふグループの一社であり、地域での基盤は確かです。詐欺的な業者ではありません。
ただし、この会社には入口が3つあり、それぞれ性質がまったく違います。 そして**「湘南は人口が増えている」という訴求は、エリアを分けて見る必要があります。**
本稿では、この2点を中心に検証します。
湘南ユーミーまちづくりコンソーシアムとはどんな会社か
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社湘南ユーミーまちづくりコンソーシアム |
| 所在地 | 神奈川県藤沢市藤沢(JR東海道線・小田急線 藤沢駅北口 徒歩8分) |
| 所属グループ | ユーミーらいふグループ/丸山アーバングループ |
| 主な事業 | 投資用アパート・マンションの自社開発・販売/不動産買取・販売・リノベーション/不動産特定共同事業(小口化商品) |
| 不動産特定共同事業 | 2015年に免許取得 |
| 上場区分 | 未上場 |
同社はグループ内で建設・不動産事業を統括する丸山アーバングループに属し、投資用不動産の開発・販売と小口化商品を担う会社です。
グループの基盤は強固です。 ユーミーらいふグループは1970年創業で、湘南エリアを中心に半世紀以上にわたり建設不動産・賃貸管理を手掛けてきました。グループ会社のユーミーClassは管理戸数15,293戸、入居率98.9%(2026年3月31日現在)を公表し、神奈川県の賃貸取扱件数No.1を掲げています。約700社の不動産仲介業者と提携しているとしています。
この客付け力は、投資家にとって実質的な意味を持ちます。 一棟を買った後に最も困るのは空室です。その地域で最も部屋を決められるグループが管理を担うのであれば、空室リスクの実像は数字以上に変わります。
湘南ユーミーまちづくりコンソーシアムの評判・口コミはあるのか
社名で検索しても、投資家による口コミはほぼ見当たりません。 複数の比較サイトが「湘南ユーミーまちづくりコンソーシアムの口コミ評判はネット上で見つけられませんでした」と明記しています。
理由は明快で、顧客の絶対数が少ないからです。湘南エリアに特化し、一棟や小口化商品を扱う会社の顧客層は限られます。加えて、購入金額を実名で公開する投資家もいません。
評判が見つからないことは、悪い評判があることとは違います。 同時に、良い評判の裏付けにもなりません。判断材料は別に求める必要があります。
湘南ユーミーまちづくりコンソーシアムには3つの入口がある
同社を検討する際、最初に整理すべきはここです。一棟、任意組合型、匿名組合型という3つの入口があり、目的も金額もリスクも別物です。
1. 一棟売り物件(現物所有)
物件一覧には、茅ヶ崎市白浜町の築浅一棟売りアパート、大磯町の中古一棟売りマンション、藤沢市鵠沼神明の一棟売りアパート(成約済)などが並びます。藤沢市円行では、土地建物総額3億4,600万円のRC造4階建という建築条件付き売り土地の計画もあります。
これが本来の一棟投資です。 現物を所有し、融資を使ってレバレッジをかけられます。金額の幅は物件によりますが、数千万円から数億円のレンジです。
2.「まちシェア」(任意組合型・1口100万円〜)
不動産特定共同事業に基づく小口化商品で、相続対策や長期的な資産運用を目的とする層に向けられています。任意組合型は投資家が不動産の共有持分を持つ形態です。
ただし、ここには重大な注意点があります。 令和8年度税制改正により、任意組合型の貸付用不動産は、取得の時期にかかわらず相続開始時または贈与時の通常の取引価格で評価されることとなりました。適用は令和9年(2027年)1月1日以後の相続・遺贈・贈与からです。
つまり、相続税評価の圧縮効果は失われます。 この商品を相続対策として提案された場合、その説明が改正を織り込んだものかどうかを必ず確認してください。
3.「100万円で大家さん」(匿名組合型・1口100万円〜)
こちらは短期的な資産運用向けです。不動産クラウドファンディング(匿名組合型)は投資家が出資持分を持つ形態で、不動産そのものを所有しません。
不動産投資というよりは、同社に対する貸付のような商品であり、案件単位で優先劣後出資が設定されているのが一般的です。
2と3はレバレッジが効かない投資商品であることと、複利では回せない、案件ごとにリスクがそれなりにあることを考えると、普通に投資信託を買ってる方が無難なのではないでしょうか。
「湘南は人口が増えている」を検証する
同社の訴求で繰り返し登場するのが、湘南エリアの人口増加です。少子高齢化が進む中で湘南は人口が増えており、入居者が絶えず安定した利益が見込める——という論法です。
ただ、湘南エリアと一括りにいっても、そのエリア特性は様々。下記に詳しく解説します。
藤沢市=強い
藤沢市は実際に人口増加しています。2025年の国勢調査では神奈川県全体の人口が減少するなかで藤沢市は増加し、世帯数の増加は11,103世帯で県内トップでした。
世帯数の増加は、賃貸経営にとって重要な指標です。 人口が横ばいでも世帯が分かれれば住戸需要は増えます。この点で藤沢市の賃貸需要は底堅いことが見て取れます。
茅ヶ崎市=減少
茅ヶ崎市の人口は長く増加が続いていましたが、住民基本台帳ベースで2025年1月1日時点は244,750人、前年から673人・0.3%の減少となりました。減少に転じたのは5年ぶりです。
減少幅そのものは小さく、直ちに賃貸需要が崩れる話ではありませんが、増加が続くという前提は成り立たないでしょう。
平塚市は横ばい
平塚市の人口推移は横ばいとなっています。
ただ、マクロ的には人口は減少傾向である流れは変わりません。湘南新宿ラインが通っているとはいえ、藤沢よりは東京が遠いことを考えると、過度に人口増加を期待しない方がよいでしょう。
「湘南」という括りで語られると、藤沢の強さが茅ヶ崎や大磯にも当てはまるかのように聞こえます。しかし実態は市町ごとに違います。
買う側が確認すべきこと
金利が上昇する局面では、賃料が上がる余地のあるエリアでなければ収支は悪化する一方です。家賃は契約更新や入居者入れ替えのタイミングでしか改定できず、反映は数年遅れます。
したがって確認すべきは、次の2点です。
- その市町の、過去数年の人口・世帯数の推移(湘南全体ではなく、その物件のある市町)
- その駅・エリアの、過去数年の募集賃料の推移
「湘南だから安心」ではなく、「その物件のある場所はどうか」で判断してください。
物件を見極める5つの視点
現物の一棟を検討される場合、確認すべき物差しを整理します。
1. その「満室」は本物か
満室にすること自体は、条件次第で可能です。フリーレントを長く付ける、AD(広告料)を厚く出す、初期費用をゼロにする。こうした条件で埋めた場合、契約賃料は高くても実質収入は下がり、次の更新で維持できません。
各室の賃貸借契約の開始時期(直近で一斉に埋まっていないか)、契約時の募集条件、周辺同種物件の募集賃料を確認してください。
2. そのエリアのAD相場を知っているか
ADは入居を決めた仲介会社に支払う実費で、相場はエリアによって変わります。 一棟では戸数の分だけ退去が発生し、AD・原状回復費・空室期間の逸失家賃を合算すると、1回の入れ替えでその部屋の年間家賃の相当割合が消えます。これらは表面利回りに一切現れません。
なお同社グループは自社で客付け力を持つため、この点は相対的に有利に働く可能性があります。それでも、数字で確認してください。
3. シミュレーションに修繕積立が入っているか
提示される収支シミュレーションの多くは満室想定で、ADも原状回復費も大規模修繕費も計上されていません。
**「ADと原状回復費、修繕積立は、この収支表に計上されていますか」**と尋ねてください。計上されていなければ、それは実現しない数字です。資材費と人件費が高騰している現在、将来の修繕費は過去の相場では収まりません。
4. イールドギャップと流動性は足りているか
イールドギャップは「実質利回り − 借入金利」。 この差が投資家の取り分です。求められる水準は局面によって動くため、本稿では基準値を示しません。「かつてこの程度で回っていた」という感覚は、今、最も危険な物差しです。
「金利が2%上昇したとき、この物件のキャッシュフローはいくら残りますか」——この試算を必ず求めてください。
流動性についても、湘南エリアは実需の人気が高い一方、収益物件としての買い手層は都心より限られます。 売却時に誰が買うのかを、購入時点で考えておいてください。
5. インフレに乗れるエリアか
前述の通りです。その市町の人口・世帯数の動態と、賃料の推移。 湘南という括りではなく、物件所在地で確認してください。
まとめ|グループの客付け力は本物、エリアは分けて見る
株式会社湘南ユーミーまちづくりコンソーシアムは、湘南で50年以上の歴史を持つグループの一員であり、管理戸数15,293戸・入居率98.9%という運営基盤を持ちます。その地域で最も部屋を決められるグループが管理を担うという点は、一棟投資において実質的な価値です。
そのうえで、本稿で申し上げたかったことは2つです。
入口が3つあり、性質が別物です。 現物の一棟はレバレッジが効く、いわゆる不動産投資です。エリアや物件をしっかり選べば大きなキャッシュフローを作ることができ、一気に専業大家への道が開けます。
一方で、任意組合型「まちシェア」や匿名組合型「100万円で大家さん」はレバレッジが効かない投資であることを考えると、今ならオルカンに突っ込んでおく方が期待値は高いのではないでしょうか。
「湘南エリアが人口増加している」こと自体は事実です。しかし、不動産投資は駅徒歩数分で価値が大きく変わる投資です。ざっくり人口増加しているエリアに投資するのではなく、人口・世帯が増えているエリアにある駅徒歩が近い物件を見極めて投資すべきですね。
結局のところ、判断は物件と価格で決まります。会社の看板でも、エリアのイメージでもありません。
こんなことで迷っていませんか
- 提案されている物件の利回りは適正か
- 金利上昇局面で買っても大丈夫か
- 現物と小口化、自分にはどちらが合っているのか
- 勧められた金融機関は、自分にとって最善の順番か
- 出口戦略は見えているか
- 法人化を検討すべきか
- 土地建物の按分は適正か。土地価格が不自然に高く設定されていないか
昨今の不動産市況は流動的であり、同じ物件でも、購入される方の財務状況によって買うべきかどうかの答えは変わります。
一棟を主軸に、区分も含めて経験してきた身として、ご相談いただければLINEまたはメールでアドバイスも可能です。
一棟を検討される際に本当に難しいのは、物件そのものより、どの物件を、どの金融機関で、どの順番で組むかという設計です。判断に迷われた際は、お気軽にお声がけください。



一棟アパートやRCマンションをメインに投資。
サラリーマン時代に不動産投資を開始し、家賃収入50万円/月を達成し独立。
独立後、不労収入を増やすべく不動産会社や金融機関を開拓し、不動産投資の拡大に成功。
一棟アパートやRCマンションをメインにしていますが、メリットあれば区分、別荘やタワマンも所有しています。
一棟アパートから始めるべきか、区分マンションか始めるべきか、不動産投資に興味がある方はどちらの相談にも乗れると思います。相談したい方はLINEで連絡くださいね。
不動産投資に大切なことは勉強ではなく、「順番と速度」です。
おおやの詳細はこちら